HSBCからのEメール「Establish your Tax Residency through CRS Self-Certification」
HSBCよりタイトルの件名で口座保有者向けにEメールが配信されているようです。Taxと書いてありますので何か税金関係かな~といった感じですがどのような内容なのでしょうか?
件名:Establish your Tax Residency through CRS Self-Certification
実はこちらのHSBCからの案内について、数年前にも同じようなメールが送られてきております。
今回のメールは前回、納税者番号(マイナンバーの番号)を登録された方もお手続きの対象となっているようです。早速、Google翻訳で日本語訳してみた方もいらっしゃると思いますが正直意味が分からないですよね(^_^;)
CRSについて
Common Reporting Standardの頭文字を取ってCRSと言います。これは非居住者に係る金融口座情報を税務当局間で自動的に交換するための国際基準のことです。日本でも香港でも口座の情報確認できるスキームのことですね。これには100を超える国が参加しており、国際的なマネーロンダリングを撲滅する為に各国が協力して活動しております。
ちょっと前の情報ですが、国際間の金融口座情報の取引状況についてかなりリアルな数値を国税庁が発表しております。
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/kokusai/crs/index.htm
出典:国税庁
とにかく以前申告した人もしていない人も香港はCRS加盟国の金融機関で法的に報告しなければいけない義務があるから自己申告しろということですね!
もう面倒だからHSBC口座のお金を撤退して口座を解約したいとお考えの方
マイナンバーの登録手続きサポートをご希望される方は下記よりお問い合わせください。
もし、このお手続きをしなかった場合どうなるのか?
皆さんが気になること・・・「もし、このお手続きをしなかった場合どうなるのか?」
私はすぐに申告して終わらせる予定ですが、「もし、お手続きをしなくても口座強制閉鎖や口座凍結などされないのであればそのまま放置したい」とお考えの方が肌感覚で95%ほどいる気がしますので皆さんを代表してチャットで聞いてみました。
HSBC: Hi, Chankorogashi. I hope you’re doing well today. How can I help you?
Chankorogashi: I received an email “Establish your Tax Residency through CRS Self-Certification". What if I refuse the procedure?
HSBC: To fight tax evasion and protect the integrity of tax systems, we use the Common Reporting Standard (CRS).
This helps us collect information such as tax residency details and report on them. It’s a regulatory requirement that we need to follow.
HSBC: If you can logon your online banking with your Security Device or Mobile Security Key, you can update your tax residency details with simple steps.
– Go to 'My banking’.
– Find 'More services’ and choose 'My tax residency details’.
– Enter the required information as prompted.
– Review the important information notice and select the box next to 'I confirm these details are correct’.
– Select 'Continue’, then 'Confirm’ to complete.
Chankorogashi: What if I don’t complete the procedure? Will the account be forcibly closed?
HSBC: Please wait a moment. I’ll provide you with more information shortly. Thank you.
HSBC: Thanks for waiting. If we don’t receive a response from your regarding the update of the Tax Residency through CRS Self-Certification, we will use the information we already have in our records to determine whether you may be a tax resident outside Hong Kong.
We encourage you to complete and return the form to ensure that our reporting is based on accurate and up-to-date information.
Chankorogashi: Does it mean that you will be eligible for automatic exchange without self-reporting?
HSBC: If you don’t complete your self-certification, we’ll only be able to use the information we have in our records to know if you’re a taxpayer outside Hong Kong.
Chankorogashi: Thank you
まず、直球勝負でマイナンバーの登録や納税国の申請を拒否した場合どのようになるのか?という質問を投げてみたところ、恐らくテンプレートをそのままコピー&ペーストしたのか、居住国の詳細情報の報告時に役立つのでご対応ください。お手続き方法は~ということでこちらが求めている回答がありませんでした。
もちろん想定内の出来事なので続けて、手続きをしなかった場合、口座は強制閉鎖するかどうか確認しました。ようやくスタッフが本気で対応してくれるようで、詳細を確認すると言われて少し待つように指示されました。
数分後に返事がありましたが、内容はレポートが正確で最新の情報に基づいているかどうか確認するために、ご対応いただくことをお勧めします。とのことでした。
私は続いて、それでは申告しなくても非居住者情報の自動交換は勝手に行われるのですね。と伝えてみたところ、申告しなかった場合、既存の記録にある情報のみ使用できるという回答がありました。
HSBCとのチャットはここまでとなります。
質問に対するまともな回答はありませんでしたが、少し的はずれていたものの何となく情報は得られた気がしました(^_^;)
結果、もしお手続きを行わなかった場合、既存の記録に基づき口座情報を自動交換されるということですね。最近、別の国に転勤したけど住所変更していないという方は前のデータのまま自動交換されてしまうので、トラブルになる前に申告した方が良さそうです。
逆に特に最近海外転勤してなくて情報は変わらないからといって申告をしなくても口座は維持できると明言されているわけではありません。お手続きを拒否した場合、これから段階的に何かしらの制限がされたり、脱税行為の疑いを持たれるかもしれませんのでお早めにお手続きを進めてください。
お手続き方法
1.HSBCにログイン
2."My tax residency details"をクリック
3.セキュリティコードを入力
4.氏名、居住国、生年月日、郵送先住所に間違いがないか確認
5."Jurisdiction of tax residence"に納税国を入力してその下の"Taxpayer Identification Number"には納税者番号(日本であればマイナンバーの16桁のID番号)を入力
※香港IDをご入力される際は、括弧は外して続けてご入力ください。
例)A888999(1)→A8889991
6."I confirm these details are correct"にチェックを入れて"Continue"をクリック
7.確認をして間違いなければ"Confirm"をクリック
いかがでしたでしょうか?海外に口座を持っていて、更にマイナンバーの情報を開示しないといけないということで不安に思われている方もいらっしゃるかと思いますが、近年、国際間におけるマネーロンダリング防止の動きが強化されており、CRSに参加している国の金融機関ではTAX IDを取得する動きとなっておりますので、マネーロンダリングをしていないことを証明するためにお早めにお手続きください。